大手物流実行ソリューションのプロバイダーであるWiseTech Globalは、世界最大規模のコンテナ船社であるMSC地中海海運会社(MSC)と両社間のデータベースを直接接続するための提携を結んだ。

同統合により、CargoWiseの顧客には運航スケジュール、ブッキング、貨物追跡、コンテナ確定総重量(VGM)、船積指示書(S/I)、船荷証券(B/L)データに関する電子メッセージが直接提供される。契約およびスポット料金については現在開発中である。両社はDCSA(デジタルコンテナシッピング協会)策定の最新標準規格を採用することで海運業界のベストプラクティスを活かしており、CargoWiseとMSCを使用する顧客間でのデータ交換のスピードと品質を向上させている。

MSCの最高デジタル情報責任者であるAndre Simha氏は次のように述べている。「MSCは海運業界全体におけるデジタル化の重要さを長い間認識してきており、顧客が必要な出荷情報に容易にアクセスしたり取得できるように、複数のプラットフォームにわたってデータを公開する一貫性ある方法の確立を強く推進してきた」。

「CargoWiseはフレイト・フォワーダーのお客様の多くが使用するオペレーティング・システムである。プラットフォームに直接接続して情報を簡単かつ迅速に交換できるようにすることで、よりスムーズな電子ブッキングや追跡機能など、MSCとCargoWiseの両方のユーザーにさまざまな利点がもたらされる。また、共有されるデータの品質と幅広さは、手動によるデータ入力およびデータ再入力の削減にもつながり、エラーのリスクを最小限に抑えることができる。そしてこれが最終的には、プロセスの改善、生産性の向上、リアルタイムの可視性の向上へとつながる。共通の顧客グループ第一弾への運用開始は既に行われており、向こう1年間でさらに多くの顧客へ展開する予定である」。

「また、DCSA標準規格を採用することで、さらにデジタル化され調和したプロセスに一歩近づいている。我われは大変細分化した複雑な業界にいるため、物事を単純化して協力し合い、よりスマートな方法でお互いにやり取りすることが真に求められている。DCSA標準規格の採用により、サプライチェーン管理全体における透明性、可視性および信頼性が向上することで、海運業界はより良い方向へ変革できるであろう」。

WiseTech Globalのキャリア戦略シニア・マネージャーであるAshley Skaanild氏は次のように述べている。「業界の再構築において主導的な役割を果たしていることを実証し続けているMSCのようなデジタルチャンピオンと提携できることを嬉しく思う。MSCは顧客のデジタルニーズが高まっていること、また、CargoWiseに接続することで共通の顧客が重要なサービスをすぐに利用できることを認識している。CargoWiseの顧客に最新の運行スケジュールを提供することにより、そして近々料金が設定されることで、MSCはオンラインブッキングに関して他社と比較してより簡単でスムーズな選択肢となるであろう」。

「電子メッセージの統合は、CargoWiseユーザーにシームレスな体験を提供すると同時に、彼らの船会社のプロセスと生産性を向上させる上でも非常に重要である。当社は、主要なCargoWiseプラットフォームでこうした能力を強化することに取り組んでいる。海運業界がDCSA標準規格の採用に向けて動き出すにつれて、データベースの直接接続は他社にも拡がり、グローバルサプライ チェーンのすべてのステークホルダーにより高い生産性を提供し続けるであろう」。

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