物流業務を単一プラットフォームソリューションにより一元化したことで、フランスのフレイト・フォワーダー、クラスカン社(CLASQUIN)は業務の最適化、成長の加速、競争が激化する市場での差別化に成功した。

「当社はCargoWiseを業務のための基幹システムとみている。社員全員がCargoWiseを使って仕事をしている。同プラットフォームは業務レベルでの作業の進め方を変えた。CargoWiseは今後、我われが作業を進めていく方法と顧客へのサービスの提供方法を確実なものにしてくれるだろう」とクラスカンの最高情報責任者、Frederic Serra氏は語る。

クラスカンは航空・海上貨物輸送と国際物流を専門とする企業で、世界22カ国にある66のオフィスを統括しており、その社員数は1,000人を超える。フランスに本社を置く同社は、顧客のためにオーダーメイドの輸送および物流ソリューションを設計・管理し、フランスと他国間における顧客の貨物輸送を手配し調整している。

これまでクラスカンは自社開発した輸配送管理システム(TMS)を30年以上にわたって使用してきた。しかし、過去10年間に大きな成長を遂げた同社にとって、旧型システムの維持・更新はますます困難でコスト高となり、またコンプライアンス面では絶え間なく変化する規制環境についていくことができなくなっていった。

「当社は長年、独自のTMSに投資してきた。しかしコンプライアンスと付加価値の面で、市場の進化についていくことがもはや不可能だと悟った。 新たなレイヤーや新たなリクエストがある度に、より多くの時間と資源が必要になり、振り出しに戻って該当するシステム全体を再開発しなければならないこともあった。

「市場の複雑性が増すにつれ、当社のシステム上でそれぞれの顧客の異なるニーズに対応するのはもはや持続不可能だった。そこで市場で販売されているソリューションに目を向けることを決意した」とクラスカンの最高経営責任者Hugues Morin氏は語る。

顧客中心のアプローチと安定した年間成長率の継続を目標とするクラスカンは、自社技術を維持するよりも顧客のニーズに注力すべきだと考え、2016年にCargoWiseに移行した。

「生産革新は、顧客レベルでの革新につながる。それは非常に強力で安定した生産性ツールを選ぶことで実現できる」。

クラスカンは、テクノロジーをアップグレードすることが社員の生産性を向上させ、組織の目標を支援して直接収益に結びつく効果があると認識したため、CargoWiseの迅速な導入を選んだ。

「クラスカンは社員全員が長期的成長に向けて働く、ダイナミックな会社だ。そこでビジネス全体の生産性と効率性の向上のためにはこの変革が必要だということを全社員に伝えることが重要だった。

「導入を急速に行うと完璧とはならない可能性がある。しかしその分早く利益が享受でき、実際に価値が表れ始めるだろう。社員もより早くシステムを理解し使用するようになる。また機能についての理解もさらに深まる」とMorin氏は述べる。
 

高度な機能がコンプライアンス管理を強化

CargoWise導入以前、コンプライアンスはクラスカンにとって懸念が高まる分野だった。かつての同社は、新規法律や政策の変化に追いついていくのは困難だと考え、複雑で解釈が難しく効率的にアクセスできないデータがあるままだった。

遵守違反への罰則が深刻な産業で事業を行う同社には、法律や公告、規制機関からの通知をリアルタイムで更新し警告してくれるシステムが必要だった。 

「当社の目標は、成長に対応すると同時に税務コンプライアンスや国の電子インボイスなど、絶え間なく変化する税関要件や規制に常に準拠できるソリューションを見つけることだった。我われはカスタマイズ機能が豊富で、税関規制と法律改正に円滑に対応し、かつ当社の生産性を高めてくれるシステムを探した。

「CargoWiseは変化する法律や規制を反映するため絶えず更新されるので、適切な書類を提出しているという安心感がもてるようになった。また、物流業界では取引禁止対象者審査が非常に重要だ。我われは今、この審査への遵守を確実にしてくれ、業務プロセスを改善し向上してくれるツールを手に入れた」とSerra氏は説明する。

プロセスの簡素化、合理化および最適化

かつてクラスカンのオペレーターは紙ベースの書類とエクセルのスプレッドシートを使って手作業で仕事を行っていた。これは時間がかかりミスをしやすい作業方法だった。CargoWiseを使用すると、すべてのタスク、プロセス、ジョブをワークフローに設定できるため、顧客に革新的なソリューションを提供するなど、社員は価値の高いタスクやプロジェクトに時間を費やすことができる。

「ワークフローは、非常に強力なツールだ。我われの作業方法を完全に変革し、業務レベルでの生産性を向上させることに役立った。オペレーターはシステム上で仕事のリストを見て、決まりと優先事項に基づいてタスクを実行する。その結果、ビジネス全体で効率性が上がり生産性が向上した。

「最大のメリットは一から作り直す必要がないことだ。顧客からリクエストがあったときには常に、彼らの実現したいことは何なのかを質問する。その上で、その目標を可能な限り最善な方法で実現するためにはどのようにCargoWiseを使用するかを検討する」とSerra氏は語る。
 

統合型ビルディングブロックアプローチ

クラスカンは顧客にカスタマイズされたソリューションを提供し市場で差別化を図るために、CargoWiseをコア製品かつ単一データソースとして使用する、統合型のビルディングブロックアプローチ(さまざまな構成要素を必要に応じて選んで積み重ね、全体的なシステム構築を行う方式)を技術戦略として採用した。  

「極めて強固な基盤があれば、他社と差別化を図り、顧客に新たなサービスを提供し、スプレッドシートや多数のシステムから寄せ集めたデータに頼るのでなく単一のシステムから系統的に生成されたデータを使用した自社固有のサービスを提供できる」。

このアプローチを採用した結果、クラスカンは独自のデジタルプラットフォーム「LIVE」の立ち上げに成功した。同プラットフォームはデジタルサービスを単一のポータルに集約し、最高のユーザー体験を提供するものだ。CargoWiseのデータを使用する「LIVE」は、貨物の動きをリアルタイムで高度に可視化し、輸送活動を分かりやすく動態分析、さらには顧客とその関係者への共同サービスを提供する。

「『Live by CLASQUIN』はCargowiseから取得するデータを提供し、他のシステムと統合することで顧客により多くの価値を生み出すことができる。また手作業のデータ入力を排除し、オペレーターの時間を節約した。そのため彼らは正確で一貫性のあるレポートを作成し、そのデータを顧客に提供することができる」。

デジタルツールへの絶え間ない投資

デジタル革新はクラスカンの将来成長戦略の大きな要素だ。またデジタルツールへの絶え間ない投資と開発は、適応性と柔軟性、そして競争力の維持を可能にしてくれる、とSerra氏は言う。

「今現在、市場は非常に不安定だ。COVID-19の影響は誰にも予測不可能だった。そこで物流業界で働く我われ全員にとっての課題は適応性だ。

「当社は常に顧客を中心に据えている。手動のプロセスを自動化した強力で安定した生産性ツールがあることで、充実した顧客サポートを提供でき、その点で他社と差別化を図ることができるようになる」。

CargoWiseに定期的に追加・更新される新たな性能や機能で、今後クラスカンは顧客のニーズと市場の変化に無理なく柔軟に対処し続けていくことができる。

「CargoWiseは絶えず更新されるが、当社は欲しいものを選ぶことができる。CargoWiseのプラットフォームは豊富なカスタマイズ機能を提供してくれる。業界の専門家たちによって開発された新たな性能や機能が絶えず入って来る。そのおかげで当社はビジネスの成長を加速し、市場で他社に差をつけることができる」。

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